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中古家電の販売規制について

ネコ

経済産業省は、中古家電の販売規制の適用について例外事項を設けることを発表しました。
”ビンテージ品と呼ばれる希少価値の高い楽器、音響機器などについては簡単な手続きで検査なしに販売できるようにする。”とのこと。根本はまったく解決されていませんが、とりあえずほっとする知らせ。悪法を崩すトリガーにはなることでしょう。
法制定の目的はもちろんのこと、対象となる製造時期の設定、検査項目の妥当性、ビンテージの定義など議論する以前のレベルにとどまっています。
この例外事項についても、”どうして楽器や音響映像機器なのか”という当たり前の疑問は多々あります。
これに関係するかどうかは確かではありませんが、興味深い”事件”がありました。
”2ちゃんねる”でも騒がれていた通り、日本シンセサイザー協会(JSPA)のズレた感覚です。この協会は、かつてYMOのマニピュレータとして活躍した松武秀樹氏がヘッドになっているものです。JSPAがどのような活動をしているのか、音楽社会にどのような影響を及ぼしているかはホームページを読んでもよくわかりませんが、今回の活動を通して発せられた言動や行動にはまったく呆れてしまいました。
以前このblogでも書かせていただきました[IT関連学会なんて要らない!]が、規模は著しく違うものの、あの日本情報処理開発協会(JIPDEC)と似たり寄ったりの存在です。

そもそも、”ミュージシャン”は自分にとって大きな問題(のはず?)にもかかわらず、こういうことにはあまり関心がないようです。自分の活動がせばまる、あるいは表現の自由が奪われるなど真剣に考えるのでしたら、もっと大騒ぎしてもいいはずなのです。それとも、サンプリングなどデジタル技術を駆使すればビンテージ楽器など要らない、ということでしょうか。私はアマチュアですが、ビンテージのMarshallやBoogieから飛び出してくる音は代え難いものと思っています。
さて、JSPAが攻撃を浴びたのはその閉鎖性にありました。自分たちさえよければ、この法律によって同様な影響がある他分野のアーティストのことや、プロをめざしてがんばっているアマチュアミュージシャンや一般の人々のことなど眼中にないということです。JISPAはシンセサイザーそのものにしか興味がないようでした。せめて、「音楽家同士で手をつなぎ、この難関を乗り切ろう!」くらいのことがなぜ言えなかったのでしょうか?
こんな輩が「世界平和」とか「AIDS撲滅」なんて叫んでもまったく信用できない。チャリティー・コンサートに参加する自分に酔っている、あるいは、イベントに参画することをステータスととらえて自らの宣伝活動に利用している、そのどちらかでしょう。一番大切にしなければならないリスナーのことなど知ったことではないのが本音なのかもしれません。
企業経営、プロジェクトマネージメントでもまったく同じことが言えるのではないでしょうか。
開発に関わるすべての人のこと、システムやサービス、製品を使ってくれる人のことを考えなければ、プロジェクトは無意味であり、マネージャ自身の自己満足でしかないということです。
耳の痛い話ですが、常に意識しなくてはならない教訓です。気を引き締めていきます。

電気用品安全法(PSE法)に適合したことを示す「PSEマーク」なしの家電などが4月から販売できなくなる問題で(関連記事参照)、経済産業省は3月14日、“ビンテージ物”のアンプなど希少価値の高い電子楽器などを同法の「例外」とし、PSEマークなしでも簡単な手続きで売買可能にすると発表した。中古品販売事業者が中古品にPSEマークを添付する場合の手続きも簡素化する。

「対象機器の規制緩和(規程変更)をお願いする」のは、つまり、シンセをはじめとする楽器、機材などは除外するように、ということですよね。松武秀樹さんがテレビ出演の際、楽器と炊飯器を一緒くたにしてくれるな、というような発言をしたらしいですが、炊飯器にだってヴィンテージ品はありうることは考えなかったののかな? 少なくとも、それが電気アイロンだったら、僕は即座に反感を覚えたはずです。引っ越しの時にお気に入り(20年くらい前にスタイリストの友人に薦められて買った)アイロンをなくしてしまって、しかし、今時のセンスのないデザインのアイロンには満足できないので、ずっと探していたりする・・・なんて書いて、教授や松武さんを敵に回すのも、本意ではないですけれどね。

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