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ガラパゴス

『ガラパゴス化』という言葉はネガティブなほとんどの場合、イメージを伴って使われることが多い。
技術のガラパゴス化、人材のガラパゴス化、ガラパゴス形態などなど。環境の特異性から、独自の進化・発達の経緯を辿った末に行き着いた形態であることで、これはユニーク性を保っており、必然から生まれたものでもある。
要は、前提となる環境を否定することで初めて生まれてくる概念でもある。
ただ、ここで頭に置かなくてはならないことがある。
 ◆環境を正しく認識した上で進化してきたのか?
 ◆その進化は、本当にそこに生きるために必要な方向性に
  向かっているか?
外からの雑音に左右されていれば、本来の意味でのガラパゴスに見られる進化とはいえない。進化は常に挑戦的であり、自己否定を繰り返した上で成り立つものであり、それゆえに必然である。
安易な結論づけや逃避からは何も生じない。だからリーダーシップが欠如した状況では進化は止まってしまう。
IT国際競争力研究会設立発表会について
 [特定非営利活動法人ブロ-ドバンド・アソシエ-ション]
 ※PDF形式ファイルへのリンクです

日本のIT企業は、潜在的優位性を持っているが、国際競争力・存在感が低下し、展望が開けない状況
にある。このような認識のもと、NPO法人ブロードバンド・アソシエーション(理事長:板谷駿一(NHK エン
タープライズ 元社長))は、IT国際競争力の強化に向け、夏野剛(慶應義塾大学 特別招聘教授)を委
員長とする「IT国際競争力研究会」(俗称:超ガラパゴス研究会)を設立する。この設立に当たり、設立発
表会(記者発表)を行う。

海外目線で見る、日本のケータイメーカーの弱点とは
 [ITmedia]

 ファーソル氏は、現在の日本の携帯電話について「性能も品質も世界一。世界で使われている最近の通信、携帯電話関連のサービスや技術のほとんどは、日本が初めて導入したもの。海外の携帯電話も高性能になってきているが到底追いつかない」と述べ、日本の携帯電話の先進性と高品質性を高く評価した。
 日本の携帯通信産業界が抱える問題点については、リーダーシップの欠如からくる責任転嫁の応酬や自社ブランドに対する考え方の甘さなどを指摘し、「日本のブランド力は世界でも非常に低いレベル。例えばナビタイムは非常に優れたサービスであるにもかかわらず、Nokiaの社員は誰も知らなかった。また日産自動車ではカルロス・ゴーン社長が自社ブランドの価値を自ら調査したところ、マイナス20万円の価値だった。つまり日産の自動車は店頭価格よりも 20万円安くないと売れないということだった」といい、“ブランド力の育成こそが、世界で成功するための必須条件”という見方を示した。
 リーダーシップの欠如については、パラダイムシフトの必要性を強調。日本企業の構造的な問題や、英語によるビジネス力が不足している点に触れ、高い技術力がむだになっていることを懸念した。

コラム~ICT雑感~ ガラパゴス?
 [InfoComモバイル通信ニューズレター]

今後ICTの国際競争力強化のためには知的財産の流出というリスクをとっても中国現地にR&D拠点を設け、現地のニーズに合う製品を作り出していかなければならない。また、次世代のネットワーク構築にあたってはブロードバンドで先行する日韓と巨大なマーケット、イノベーションの潜在力を有する中国が協力して東アジア発の国際標準を図るべきである。また、ソフト、アプリケーション開発では米国西海岸の「シリコンバレー」のイノベーション力は依然として大きな影響力を有している。日本経済が再生できるかどうかの鍵は日本のICTが国際競争力を持てるかどうかにかかっていることは間違いない。内向き志向が強まる中で、米国とアジアの両方を睨みながら日本のICT産業の真のグローバル化が出来るかどうか岐路に差しかかっているように思う。

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