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エンジニアの夢と誇り

『普段の仕事が忙しくて目の前のことをこなすのが精一杯だ』
『仕事を通じて自分のやりたいことを実現することなど、しょせん理想だ』
『期限(納期)に追い回されて、より高い品質を実現することは難しい』
『やらされしごとが多く、自分の技術者としての誇りはどこにいってしまったのか?』
現場で最先端の技術を駆使したエンジニアが口にする言葉です。
経済的・合理的存在としての会社からの要請と、エンジニアとしての自分の欲求・夢との間に挟まれて悩んでいるが、仕事に対する責任感がとても強いからか、あるいは上司からの圧力からなのか、自分の気持ちを押し殺すことで無理やりにでも自分の中で解決しているように感じます。
自分の理想を追い求めること、エンジニアとしての夢を追い求めることは、自分勝手なことなのでしょうか? これらを失ったらひとりの人間として幸せなのでしょうか?
たとえば、本田技研の組織風土は、”納期と品質はどちらか一方をとるものではない。両方を実現するもの。とても苦しいし、悩ましい。しかし、だからこそ仕事は面白いし、一方だけを優先するなんてありえない。”、というものらしいです。忙しいだけではなく、厳しいコスト削減をせまられている状況なのに、とても力強いメッセージが届きます。
この差は何なのか?
”自分の夢を大切にしてくれ、尊重してくれる風土”、”それぞれ違うが誇りや夢を失わない仲間が集まっている環境”があるのでしょう。人を勇気付ける最大の存在は、自分のことを認め、大切にしてくれる仲間であることは疑いのない事実です。
エンジニアの醍醐味は「夢を実現すること」?[日経ものづくり]

2カ月くらい前の話ですが,ホンダが航空機事業への新規参入に向けて新会社の設立を発表しました。そのとき,本田技研工業専務取締役の土志田諭氏は「モビリティのリーディングカンパニーを目指す。移動の喜びを空へと拡大する」と高らかに宣言しました。同発表会に参加していた私の胸の内には「どうして自動車 /自動2輪車メーカーのホンダが,航空機事業に参入するんだろう」という疑問とともに,何となく「ホンダならやってくれるかも」という一種の期待のようなものがあったように感じます。

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