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入社おめでとう

今年は桜が咲くのが早かったのですが、経済状況の悪化からか、就職にまつわる悲しいニュースも多かった。内定取り消し、入社してすぐに自宅待機など、せっかくこれから社会に出る人たちにとって、過酷な仕打ちではないか。
新人研修をしていて、こちらも緊張をしつつ、さまざまな思いを感じています。
これからビジネスパーソンとしてがんばっていく人たちと接すること、それもまだ真っ白なキャンバスに彼ら・彼女らが絵を描いていく、そのスタート時期に立ち会うことは、重要な意味があり、否が応でも緊張します。何とかいい人間にしてあげよう、なんて傲慢な思いでは人は育たないですし、これからのことを決めるのは本人自身。成長力あふれる受講者を前にすると、トレーナー(講師のこと)の力なんて微々たるもの。自分の力で殻を破り、芽を出して生まれいずるサポートをするだけ。
では、新入社員である当人たちの思いはどうなのだろう?


一言、真剣そのもの、まじめです。
しかし、あまりにも周りからの評価に応え続ける体験を積みすぎているので、やりかたにこだわる、物事の本質を考えない。つまり、「あーしろ」「こーしろ」「空気を読め」「自分で考えろ」「(まったく知らないものにたいして)あんたはどうしたい?」「会社に入ったらどのように役立ちたい?」など、無神経な”大人”が問い続けた代償が態度や考えに現れている。
問い続ける大人は、画一的な答えしか用意していないし、その通りに考えること、応えることを強く要望している。無意識であろうと。これを続ければ、新入社員はどうなっていくかは、わかリきっているではないか。言い方は悪いが、あえて強い言葉を使うとすれば、洗脳である。
成績、卒業、入社試験合格などを司るのは”大人”である。この権力を振りかざして、弱者を思い通りにしようとしている。あるいは、自分の職務を全うすることだけを考えるあまり、自分のやっている行為や影響力に対して無神経になっているのではなかろうか。
学校教育の是非が叫ばれているが、これはすべての場所で行われている。
「最近の若者は・・・」というまえに、反省すべきは社会の先輩ではなかろうか。
新入社員を前にして緊張しないのであれば、自分のスタンスを要チェックすべきであろう。

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